後輩の育成について

先日来、悩んでいたこととして後輩の育成があって、自律的な行動をしてほしいなぁとか、判断基準が甘いっていうか、何の基準で判断をしているのか理解できないことが多々あるなぁとか、そういうことが悩みだったりしていた。

 

で、今度やる会社内の部屋の引っ越しの仕切りを後輩に任せていたのだが、作業のアウトラインを聞いてたらどう聞いても、無理がありそうに思うような予定に聞こえる。無理がありそうっていうか、ディテールの想像力が足りてない感じがする。具体的には、こんな感じ。

 

1.ある部屋のパーティションおよび電源工事を実施する。

2.ある部屋のパーティション工事は既設のパーティションの移動、組み換えである。

3.パーティション工事後は新たな棚などを設置する予定がある。

4.既設のパーティション周りには自分たちが管理していない機器が大量にある。

5.ある部屋内における空間充填率は高いっていうか、ものがいっぱいである。

6.部屋の中にある機材については施錠可能なところに保管する必要がある。

 

とかとかで、これらの状況を考えればいろいろと考えることがあるなぁと思うのだが、まずは、以下の条件を満たすことを自分は考える。

 

1.電源工事における電源切断時間はできるだけ短く、かつ影響がないように配慮。

2.機材に関する管理は自分の管理下以外のものはできるだけ触らないで済ます。

3.自分が楽できて、結果を満たせる方法を考える。

 

とかとか、という風に考えるんだが、後輩にはどうにも2や3に関する考えはないみたいで、かつ、具体的にいろいろと考えることもしてないみたいである。

 

んでもって、いろいろと聞いてみるととりあえずパーティション周りのものを置けるはずがない場所に移動させてたり、自分が大量の荷物を一人で運ぶことになっていたり、パーティション、電源、什器搬入がすべてよどみなく終わるだけで、バッファなどの考慮がない。なんていう前提で作業計画が練られていた。練られてねーよ。それ。

 

で、そこからいろいろと話しをしてみたら、どうもディテールに対する想像力や段取りっていうところに関する不慣れが原因なのかもしれないなぁ、と思った。

 

たとえば、モノを移動させるにあたって、どれだけの物量があるとか、その物量に対して自分が触ることに対するリスクとか、そういうことを考えたこともないという話だった。

 

結局のところ、仕事にしろ遊びにしろ何をするにしても段取りが大事だっていう話になり、具体的な話として、彼と私が共通で遊んでいるゲームであるスーパーロボット大戦の遊び方で話をしてみて、かなり愕然とした。

 

まず、スーパーロボット大戦とは以下のようなゲームである。

1.スーパーロボットと呼ばれるアニメのロボットを使ったゲーム。

2.簡単に言えばチェスや将棋に近いゲーム。

3.駒の特性はロボットによって左右されるがユーザの操作によって成長する。

4.ターン性ゲームなので、自身の全駒を動かし切ったら相手の操作時間になる。

5.1ターン中には基本1駒1回しか動かせない。

6.ただし、特殊技能をつけた駒が、気力条件、敵駒撃墜の2条件を満たすと1ターン中に2回動かすことができるようになる。

 

などなどの条件があって、まぁ簡単に言えばターン性ゲームなので、1ターンでできるだけ多く駒を動かし、その駒で効率よく相手の駒を削り、できるだけ相手の駒に仕事をさせないようにするか?というのが基本戦略になるので、以下のようなことに気を付ける。

 

1.基本的に全駒に2回行動の特殊技能をつける。

2.気力条件を満たしやすく、攻撃力の高い駒を前線に配置

3.前線の駒が敵を撃破することで別駒の気力を上げる。

4.気力が上がった別駒を使って別の敵駒を撃破する。

5.以降3,4を繰り返していく。

 

こうすると、本来1ターン目には自駒数しか駒が活動できないのだが、自駒数×1.8倍程度の行動ができるようになり、後半は1ターン目でほぼ戦況を制圧できるようになるので、こういう戦略をとるでしょ?って話をしたらこんなになった。

 

自分:「ーーこんな感じでしょ?」

後輩:「いや、しないっすよそんなこと。強くなった自駒が1個か2個単機で突っ込んで、いつの間にか終わってる。って感じですよ。」

自分:「えーーーー?それじゃ短時間に終わらせることができないじゃん?」

後輩:「短時間で終わらなくてもいいんですよ。楽しいんだから。」

自分:「え?戦略的な楽しさってないじゃん?それ?」

後輩:「え?キャラゲーでしょ?あれは?」

自分:「でも、それじゃ短時間クリアなどが条件になる報酬(SRポイント)などが手に入らないんじゃ?」

後輩:「いらないっすよ、そんなもん。キャラ同士がガーッとからんで、会話してそれを楽しめばいいんだから。」

自分:「・・・そうですか。」

 

・・・・えーーーー?

価値観崩壊の瞬間。まじか、同じものをやっててもここまで考え方が違うのか。確かにキャラを楽しむっていう楽しみ方は否定できないわなぁ。しかし、自分としては最低限のコストで最大限のメリットを出そうという発想があるんだけど、その発想なしなんだなぁ・・・・と。

 

興味があると思っていた遊びですらそんな戦略性がないっていう話になるんだったら、興味がないと思われる仕事に戦略性とか計画性とか、段取り力とか言っても、発揮されるわけねーな。と思った。

 

なので、後輩にとりあえず企画力、遂行力、段取り力をつけてもらうために、何かを企画してもらうことにした。遊びで。12月1日、みんなが楽しめると思える何かを企画して、それでみんなを誘いましょう。遊びましょう。と。

 

そうやって遊んで、みんなが楽しむ姿や、みんなからありがとうって言ってもらえればそれを楽しいと思って、だったら楽しいことを楽してやるには。。。なんて発想になってくれればいいなぁ。と思って・・・。